5月28日に東京競馬場で行われる日本ダービー(3歳牡牝・GI・芝2400m)。世代の頂点を決める熱き戦いにソールオリエンス(牡3、美浦・手塚貴久厩舎)が横山武史騎手とのコンビで挑む。 ソールオリエンスは父キタサンブラック、母スキア、母の父Motivatorという血統。20年富士Sを制しブラジルで種牡馬入りが決定したヴァンドギャルドは半兄にあたる。 22年11月東京競馬場での2歳新馬戦でデビューし勝利。続く京成杯では4コーナーで大きく外に膨らむも、後続に2.1/2馬身差をつけ初の重賞タイトルを掴んだ。 無敗で挑んだ前走の皐月賞は1枠1番からのスタートとなり、終始後方を追走。横山武騎手のゴーサインを受けると、4コーナー通過時17番手という位置取りをものともせず、豪快な差し切り勝ちを見せた。重馬場ながらも、上がり3Fは最速の35.5を記録。84年のグレード制導入後、10頭目となる無敗での皐月賞制覇を果たした。通算成績は3戦3勝。 同馬の皐月賞勝利により様々な記録が誕生した。主なものは下記の通り。 ◆史上初京成杯勝ち馬による皐月賞制覇 ◆デビュー3戦目での勝利は1947年以降史上最少記録 ◆キタサンブラック産駒初のクラシックタイトル獲得 ◆史上初4コーナー17番手からの優勝(これまで最も後方から差し切ったのは93年ナリタタイシンの12番手) ◆上がり3Fタイムは次位の馬より0.9秒速く、93年ナリタタイシンと15年ドゥラメンテの0.6秒差を更新 ◆手塚貴久師初の皐月賞制覇 型破りな走りで人々を驚かせたソールオリエンス。手綱を執る横山武史騎手は自身4度目の日本ダービー参戦となる。当時無敗の皐月賞馬だったエフフォーリアに騎乗し、福永騎手騎乗のシャフリヤールにハナ差屈した21年から2年。21年はJRA年間104勝、22年は127勝を挙げる活躍で、再び皐月賞馬との出会いが巡ってきた。 “最も運のある馬が勝つ”日本ダービーでソールオリエンスがどんな走りを見せるのか。二冠制覇に向けてぜひ注目したい。 文章导航 【オークス】ハーパーはルメール騎手が脱帽の2着も「長い距離は合う」 【夏場所】貴景勝は大関の意地を見せられるか 元琴奨菊が分析する復調の〝要因〟