表彰台でハートポーズをとる橋本(左)と富士市立・小針ら女子走り幅跳びの入賞選手(カメラ・伊藤 明日香)(報知新聞社)表彰台でハートポーズをとる橋本(左)と富士市立・小針ら女子走り幅跳びの入賞選手(カメラ・伊藤 明日香)(報知新聞社)

◇陸上◆静岡県高校総体 第1日(19日・エコパスタジアム)

 女子走り幅跳びで橋本詩音(静岡雙葉2年)が、6メートル05の自己ベストをマークして初優勝した。昨年の全国総体優勝記録(5メートル93)を超え、6メートル01を2度記録した小針陽葉(富士市立2年)とのハイレベルな戦いを制した。男子1500メートルでは辻本桜寿(浜松開誠館3年)が3分50秒80の大会新で初V。男子110メートル障害は宮本皓寿(浜松市立3年)が連覇した。

 力強い踏み込みからフワリと宙に浮いた後、橋本は体を抱え込むように着地した。6メートル05。1回目の跳躍で昨夏の全国高校総体の優勝記録5メートル93を上回り、自己ベストを4センチ更新した。「ハマった感覚はなかったが、不意に出ちゃった」と驚きながらも、笑顔がこぼれた。

 その後はヒヤヒヤした展開が続いた。昨夏の全国高校総体で100メートルと200メートルで2位の陸上短距離界のホープ・小針が6メートル01を出した。6回の跳躍で争ったが、最後まで抜かれることはなかった。初優勝を飾ったが2度6メートル台を出した小針に対し、橋本は1本目が唯一の“大台”。「差はわずかだった」と話した。

 6メートル台は初めて出した昨年6月中部記録会以来だ。4月の全国合宿で助走の走りを見直した。「足の接地面を増やした」。スピードを生かした跳躍を武器にしているが「今年はいい感触が続いている」と充実感を漂わせた。

 3日の静岡国際では、高校日本記録(6メートル44)を保持する高良彩花(22)=JAL=とともに決勝に進出し、8位と奮闘した。フォームを参考にしている憧れの人に「サインをもらっちゃいました」と思い出しては目尻を下げる。トップ選手と交流したことで課題が明確になった。「みんなが調整力を持っている。私は2本目以降からいつも記録が伸びない。そこを修正できるようになりたい」。この日も3、4回目の跳躍が連続ファウルで唇をかんだ。

 全国で通用する跳躍力へと成長したが、気を緩めた瞬間にライバル小針が県内1位の座を目論んでいる。今大会の上位6人が東海大会(6月16日開幕)に進出する。次は「しっかりと離したい」と意気込んだ。

(伊藤 明日香)

 【男子1500メートル】降りしきる雨の中、辻本が狙い通りに大会新を樹立した。自己ベストの3分47秒60には届かなかったものの、従来の3分51秒24を0秒44更新した。「アップの時から体調が良かったので、どこまでいけるかワクワクしていた」。決勝はスタートから一人旅で2位に7秒以上の差をつけた。20日は主戦場の3000メートル障害に出場。「あしたは8分40秒台が目標。転ばなければ大会新はいけると思う」。2日連続での大会記録(8分59秒39)の更新を誓った。

 【男子110メートル障害】「県内高校ナンバー1の座はまだ渡さない」。宮本がライバルであり、昨年全国総体の決勝に県内唯一出場した浅井惺流(東海大静岡翔洋2年)との接戦を制して2年連続優勝を果たした。「浅井くんを意識して途中でガタついた」とする一方で、悪天候での14秒52のタイムに自信を見せた。西部大会での14秒27に続く自己ベスト更新とはならなかったが、昨年は準決勝で敗れた全国総体に向け、1学年上の先輩としての意地を見せ続ける。

 【女子100メートル障害】昨年の国体で優勝した西村ほの夏(浜松市立2年)が14秒09で優勝し、実力を見せつけた。「踏み切りのタイミングが合っていなかった。走れたけれども全然良くなかった」と不満げな様子。だが、決勝後には、ともに東海大会出場を決めた部の仲間たちと体を抱きしめ合い、喜びを爆発させた。「めっちゃうれしい。3人で行こうねと話していた」と友と参加する次大会に声を弾ませた。

報知新聞社

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