(宮田有理子通信員提供)(報知新聞社)(宮田有理子通信員提供)(報知新聞社)

◆プロボクシング ▽WBO世界スーパーフライ級(52・1キロ以下)王座決定戦12回戦 同級1位・中谷潤人―同級2位アンドルー・モロニー(20日=日本時間21日、米国ネバダ州ラスベガス MGMグランド)

 【米ロサンゼルス15日=宮田有理子通信員】WBO世界スーパーフライ級王座決定戦に臨む同級1位・中谷潤人が、当地でのトレーニング・キャンプを打ち上げた。同級2位アンドルー・モロニーとの決戦に向け、この日は6ラウンドのスパーリング。3月の渡米以降は計209回、日本での練習分を含め300回以上の実戦練習で磨き上げた中谷は、16日(日本時間17日)に“聖地”ラスベガス入りする。

 緊張感に満ちた練習は最後まで続いた。A・モロニーと似たスタイルを持つチームメートのエイドリアン・アルバラードと6回のスパーリングで、中谷は高い強度を課したキャンプを締めくくった。3月29日のロス入り後、週4度の実戦練習を中心に取り組み、重ねたスパーは209回。日本での準備期間を含めると、実に300回超に及ぶ。

 師匠のルディ・エルナンデス・トレーナーの提案で、最初の3回はインターバルなしで動き続けた。「さすがに疲れました」と練習後は座り込んだ中谷も、長いキャンプを終え「やり切りました。悔いはなし。あとは体重を作って、当日やるだけ」と汗にまみれた表情に充実感があふれた。

 ジムワークの最後には、師匠と改めてA・モロニー対策のポイントを確認。相手は双子の兄ジェーソンがWBO世界バンタム級王座を獲得したばかりで、兄弟同時世界王者という目標があり、モチベーションは高い。「アンドルーは手数も運動量も豊富。長くスーパーフライ級でやっており、体の強さもある」と警戒した。

 転級2戦目での世界挑戦は、幼い頃から画面の向こうに見ていたラスベガス・MGMグランド・ガーデンアリーナのリング。「本物のトップ選手がいる階級で注目度も違う。ラスベガスの舞台に立てる機会をいただけて、自分自身に期待します」と中谷。より広い世界への扉は目の前にある。

報知新聞社

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