丸善インテックアリーナ大阪にて開催された第71回黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会の選手コメントをお届けする。 今回掲載したデンソーの兵頭由希選手は引退を発表しており、黒鷲旗が現役最後の大会となった。 (取材日5月3日) 引退後はバレーボールを広める活動がしたいと語った(堀江丈) ーー勝利(5月3日JT戦)おめでとうございます。これでグループ戦を勝ち抜いて決勝トーナメント進出ですね。今日のプレーを振り返って。 兵頭:負けたらそこで大会が終わり、という試合です。準備から全員が良い緊張感を持って臨めました。試合の最初から気合いを入れて、全員で勢いを出して戦えたのが良かったと思います。 ーーV1チームが3ついるグループ(岡山、デンソー、JT)。準々決勝に勝ち上がれるのは2チームですし、グループリーグの初戦で岡山に負けてチームは大きなショックを受けたのでは? 兵頭:そうですね。やっぱりあの後は気持ちの切り替えが必要でした。でもその後、昨日の金蘭会高校戦をしっかり勝ちましたし、チームの雰囲気は悪くなかったです。今日のJT戦はとにかく目の前の試合を戦いに行けたのが良かったと思います。 ーー引退を発表されました。選手としては今、一番良い時期なのでは? 正直驚きました。 兵頭:バレー人生をずっと走り続けてきて、楽しいこともいっぱいあるんですけれど…ここから次の1年を頑張ることができるか自問自答した時に、自分の中ではもうこれ以上は続けれられないかな、と。少し気持ちが切れてしまって、頑張れなかったというのが一番の理由です。 ーープレーも伸びていると思えるのですが。そこは外から見るだけではわからない気持ちの揺らぎなんでしょうか。 兵頭:自分の中での目標設定、というか、そういったモチベーションの部分が難しかったです。 ーー少しお話を変えて。レギュラーを掴む前、まだ控え選手だった頃、アップゾーンで中心になって踊ってくれましたね。デンソーのアップゾーンのパフォーマンスは中継で抜かれたりするくらい話題になりましたし、チームにも元気を与えていましたし、見る方も楽しかったです。他チームにも影響を与えました。コートの中だけがバレーじゃない、という姿を体現していたと思います。あの頃の時期を振り返ると? 兵頭:すごく楽しかったです(笑)めっちゃ楽しくて。とにかくベンチで遊ぶ…じゃないですけど、盛り上げて、時々コートの中に入ってまた走れば良いやという感じでしたね。はい、楽しかったです(笑) ーーその後、控えからレギュラーになったわけですが、成長した部分は? 兵頭:それまで自分はただ盛り上げるだけというか、そういう存在でした。でも、徐々に出場機会を与えてもらって試合感覚を掴んだことが自分の成長につながったと思っています。その下積み期間では先輩方が環境を整えてくださって、自分は思いっきりやるだけでした。その期間に成長できたのが大きかったかなと思います。 ーー引退を宣言して臨む黒鷲旗、どういうことを成し遂げようと思う? 兵頭:自分を応援してくださる方がすごくいっぱいいて。家族も含め、その方達に1試合でも多く自分のバレーしている姿を見せたいなと思っています。最後に両親に日本一になる姿を見せてあげることができれば、と。 ーーこの後は? 兵頭:自分は発信だったり動画編集だったりに興味がありますし、バレーを広める活動ができたらなと思っています。 ーーファンに向けて。 兵頭:ただ明るいだけの自分をデンソーというチームが迎え入れてくれました。ファンの方たちも温かくてずっと応援してくださっていました。その応援があったからこそ自分はここまで頑張れました。本当にありがたいです。これからもエアリービーズの応援をしていただけると嬉しいです。 ーーチームのメンバーに。 兵頭:これからまたメンバーもすごく変わると思うんですけど、その中で自分たちのやりたいことをしっかりやって、チームをどんどん作り上げていってほしいなと思います。 文章导航 マドリーが荒れに荒れたメスタージャで今季初の公式戦連敗…ヴィニシウスは人種差別被害に悲運の退場…《ラ・リーガ》 全米オープン初出場を決めた35歳の永野竜太郎と31歳のチャルングン それぞれの思い