[GⅠオークス=2023年5月21日(日曜)3歳牝、東京競馬場・芝2400メートル] 【トレセン発秘話】6月3日からJRAでも2歳戦がスタート。トレセンに2歳馬が増えてわくわくした気持ちになると同時に、POG指名馬の選択に頭を悩ませる日々が続きます。2歳でもどの馬が出世するのかはなかなか分からないものですが、なんと生まれてすぐのころから“モノが違う!”と期待されていた馬がいるんです。 今週のオークスに出走するシンリョクカは、生後2か月からひと味違ったんだそうです。竹内師は「たたずまいもそうだし、立ち姿も歩きもバランスが良かったですね。力の伝わり方がきれいでした」と当時を振り返ります。それはこれまで見たことがないほどで…。「いい馬という範疇を超えていましたね。なかなかこういう馬はいませんよ」と興奮気味に当時の驚きを伝えてくれました。 その印象はトレセンに入厩してからも変わりません。「走らせても“やっぱり”という感じでしたね。ウッドコースでの最初の追い切りで、そのままの姿勢でラスト12・0秒で上がってきたんです。どれだけ良くなるんだろうと思いましたよ」と目を細めます。 実際に新馬戦を完勝し、続く阪神JFでは単勝12番人気の伏兵扱いながら2着。勝ったリバティアイランドには2馬身半差をつけられたものの、周囲をアッと言わせる波乱の立役者となりました。驚いた人の方が多そうですが、「これくらい走れていい馬」(竹内師)とうなずきます。それだけ素質の高さを感じ取っていたということでしょう。 さらに今回は舞台が好転。距離が延びたほうがいいタイプで、出走順位の関係で桜花賞への出走が危ぶまれた時には、皐月賞も視野に入れていたほど。「走りも大きいし折り合いもいいですから。距離はもともとこれくらいがいいと思っていました。右回りが悪いということはないんですけど、新馬戦でしまいにはじけていたのを見ても左回りのほうが良さそうです」(竹内師)とオークスに向けて熱気ムンムン。リバティアイランド1強ムードは漂いますが、距離延長で逆転も…と思わせます。生後2か月から素質を見込んだ馬とともにGⅠ初制覇へ。再び周囲をアッと驚かせる走りが期待できそうです! 東スポ競馬編集部 文章导航 前年覇者・今平周吾はバーディ合戦に向けて「しっかりフェアウェイをキープ」 【日本ダービー】ファントムシーフ 武豊騎手背に1週前追い「息遣いも動きも反応も先週よりよかった」